2016年5月9日、出版社の皆様・日販さんのご協力をいただき、前回を越える
書店員28名の方にお集まりいただきブックサキッポ第2回を行いました。

今回、初めて参加いただいた皆様、また前回に引き続きご参加いただいた皆様ありがとうございました。
 

今回も当日、お話したことをまとめ、後日思ったことを追記しまとめてみました。

何かお役に立てば幸いです。
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今回は『大手6社以外のコミックの売り方と必要性』をお話させていただきました。

郊外の書店さんに伺ってコミックの棚を拝見すると
よく見かけるジャンル分けのプレートに、『映像化・話題書』『集英社』『小学館』『講談社』『白泉社』『KADOKAWA』『秋田書店』の各社の『少年』『青年』『少女』『その他B6』などの文字が印刷されています

『その他B6』
お店の坪数にもよるかと思いますがはっきり言って
『その他B6』のプレートがついているお店は僕から見たら

死亡フラグが立っています。
特に80坪~100坪のお店なら『もうこの店、自分なら来ないな』と思います。

なぜ、『その他B6』のプレートがついているお店は『もうこの店、自分なら来ないな』と僕が思っているのかご説明します。

大手6社とそれ以外の出版社の棚の構成比はみなさんのお店はどれぐらいでしょう。

当店で、7対3くらい、ある大手のお店だと6対4くらいでした。
ぼくが伺った『その他B6』のプレートがついていた郊外店は9対1くらいの構成比。

立地やお客様の層によって少年・少女・青年のジャンルの
構成比も変わってくるかと思いますし一概には言えないかもしれませんが
坪数が少ないと大手に偏るのもわかります。

ただ、お店にある大手出版社ばかりの棚は本当に全部よく売れているんでしょうか。
話題書や映像化作品を店の一等地から外して、そのコミックが大手出版社以外だったら
その後、どうするんでしょう。

たしかに大手6社と呼ばれる出版社のコミックは、もちろん大事です。

たくさん売れるタイトルがありますし。

が、それ以外の出版社のコミックも置いておかないと結局、

大手6社のコミックも売れません。

コミックが好きなユーザーから、信頼できるかどうかお店は値踏みされています。
どこに行っても置いてあるようなコミック(大手出版社のビッグタイトル)ばかり目に付くお店に発見や出会いはありません。

それこそコンビニやアマゾンで十分、わざわざ本を買いに行くのに書店に行く必要性がありません。
その他B6のプレートがはってあるお店にきてコミック好きのお客様が思っているのは
『どうせ、この店にはない』です。
こういったお店に再度、足をはこんでもらえるチャンスはどこでも売り切れているコミックを探しているときです。
そして、その時にお目当てのコミックがなければ、『やっぱりなかった。』です。
こうなると、お店にも来てもらえなくなります。行くだけ無駄。
こう思われていると思った方がいいでしょう。

ついでに買ってもらうのは大手6社のビッグタイトル、それ以外の出版社のタイトルや大手でもビッグタイトル以外の、まだ部数の少ないあまりみんなに知られていないタイトルを大事に考え一生懸命に、気持ち的にはメインとして売るくらいでいいんじゃないでしょうか。

また、『その他B6』のプレートのあるお店に僕が伺って感じたのはコミックの売り場が坪数の割りに、配分が大きいと感じたお店が多くありました。
お店としてはコミックを売りたいけど、つい大手やビッグタイトルに頼ってしまい
結局、それ以外の実は大事な部分をおろそかにしてしまっている、という印象でした。

コミックの売れを取るのであれば、まずお客様に『いくだけ無駄』と
思ってもらわないような棚作りが必要です。
まずは『その他B6』のプレートを外して、各出版社のプレートを
棚に差し、せめて大手6社以外のコミックを2割に引き上げる検討をしていただきたいな、と思います。

2回目に参加していただいた書店員さんには
恵文社バンビオ店の新刊コミックの1巻目の配本数と実売数のシートを

お渡ししました。
棚の構成比のシートと売り上げを見てもらい自分のお店にフィードバックしてもらおうという試みでした。
各書店の担当者のみなさんがうまく使っていただいたか、定かではありませんが少しでもお役にたっていれば何よりです。

次回、3回目は来週、月曜日の7/11、
15:00~17:00に行ないます。
場所はJR長岡京駅前 バンビオ1番館 配膳準備室(JR長岡京駅下車徒歩3分)

まだ若干席はございますのでご参加希望の方はbooksakippo★gmail.com(★を@に置き換えて送信ください)までご連絡ください。

第3回は、第2回の会の終了後にご質問、ご相談を数多くいただきました。50分ほどの時間を要したので今回は、ご質問・ご相談に特化した会にしたいと思います。
個別にお話しするのも、もちろんかまわないのですが、悩みや疑問はできればみなさんで共有したほうがいいかな、とも思いましたので。ご質問・ご相談はできる限りお答えしようかと思いますが時間の兼ね合いもございますので、お答えが難しい場合は次回に繰越、またはこちらのブログでお答えさせていただきます。また、時間が余れば1巻目のコミックを仕掛けよう、をテーマにお話させていただきます。

どうぞ、よろしくお願い致します。